認知症ポジティブ! -脳科学でひもとく笑顔の暮らしとケアのコツ-
- 作者: 山口晴保
- 出版社/メーカー: 協同医書出版社
- 発売日: 2019/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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皆さんおはようございます猫枕です。
ワタクシ一応認知症相談医オレンジドクターゆえ、
たまには本業の記事も書きましょう。
今回は上記の本をご紹介致します。
と言っても、
山口晴保先生の認知症俳句が面白いのでその一部をご紹介するだけです。
ワタクシ、俳諧の大御所の正岡子規を輩出した愛媛県出身であるし。。。
受診には だまし討ちより 泣き落とし
認知症の方は、物忘れが強くなっても、そのこと自体も忘れて自覚がありません。
だから家族が受診を勧めても拒否します。
そこで、
『健康診断に行こう』
とか
『付き添いで来て』
とか、だまして受診させる手がありますが、
これで、
『あなたは認知症です』
と伝えられたら、
立腹して二度と受診してくれません。
それよりも、
娘さんが懇願して連れて行く方が上手くいくでしょう。
『お父さんが心配で心配で夜も眠れないの。お願いだから私の為に一度見てもらって❗️認知症でないことが分かれば私も安心するから。ねえ、お願い❗️』
認知症 早期診断 自己対応
認知症は早期に発見されても治りませんから、
誰も喜びません。
がんなら早期発見で完治する確率が高まりますので早いほど嬉しいですが。
認知症と診断されたら本人の意向は反映されにくく、
自己決定権を奪われ、
家族の負担が増えます。
そこで、
早期診断を受けて、
認知症が進行する前に、
自分の判断力の保たれているうちに【事前指示書】を書いて、
あれこれ自分で主体的に将来設計をしておきましょう。
終末期 事前指示書で 安寧に
ルンバより 人力掃除 記憶よし
認知症予防に一番効果がはっきりしているのは運動です。
掃除やウォーキングのような簡単な運動でいいのです。
運動すると神経細胞が増えて記憶が良くなります。
運動により脳内セロトニンが増えて心が穏やかになり、
脳由来神経栄養因子BDNFなどが増えて認知機能が向上します。
(BDNF=Brain-derived neurotrophic factor )
※セロトニン、BDNFについて詳しくはこちらをご覧下さい。
衝撃で 骨を丈夫に 認知維持
運動の衝撃で骨が丈夫になるだけでなく、
オステオカルシンというホルモンが増えて
高血糖を抑え、糖尿病を防ぎ、
認知機能の低下も予防します。
中高年 酒を飲むなら 赤ワイン
赤ワインにはポリフェノールが含まれていて、
動脈硬化を防ぎ、
脳老化を防ぎます。
ただし、飲み過ぎはいけません。
【アル中ハイマ―病】
にならぬよう適量をお飲み下さい。
運動と 心配無用で 先送り
認知症を先送りするには、
適度な運動と腹八分目の食事に適量の赤ワインで人と楽しく交わって、
余計な心配をせず前向きに明るく生きることです。
高齢者 みんな長生き みな貧乏
しかし、
みんながしっかり予防に取り組むと高齢者数が増えて、
年金などの一人当たりの配分額が減ってしまいますね~
以上、
上記の本の【第3章:認知症のポジティブ医療】内の俳句でした。
(出典:jp.123rf.com)
ワタクシ弱冠57才も認知症を先送りしたいとボチボチ頑張ります❗️
最後までお読み頂きありがとうございます。