皆さんおはようございます、猫枕です。
11月の認知症講話は、若年性認知症について語ります。
(もちろん上記、伊古田俊夫先生の本の要約です)
働き盛りを襲う若年性認知症は、
仕事上も家庭の方も非常に困った事態になるのですが、
発見が遅れやすくて要注意の疾患です。。。
若年性認知症の原因(基礎疾患)
①血管性認知症(39.8%)
②アルツハイマー型認知症(25.4%)
③頭部外傷後遺症(7.7%)
④前頭側頭葉変性症(3.7%)
⑤アルコール性認知症(3.5%)
⑥レビー小体型認知症(3.0%)
―――2009年、厚生労働省研究班の報告より。
国内の患者数は3万7800人で、男女比は3:2で男性が多くなっています。
(出典:imagenavi.jp)
※若年性と聞くと遺伝性かと心配する人もいると思いますが、
遺伝性認知症は極めて稀な病気で、全認知症の0.001%以下です。
30~40代で発症して10年程度で末期に至る恐ろしい病気ですが。
若年性認知症の大部分は遺伝性認知症ではないと考えられています。
若年性認知症の症状
患者の周囲の人たちが最初に気付く症状としては、
もの忘れとともに、
まわりの人を無視するなどの行動の変化があります。
ただし、
最初期に現れる症状の中に、
認知症らしくないものが含まれている点に注意が必要です。
―――無気力・無関心や抑うつ気分、倦怠感や焦燥感です。
抑うつ感や自分本位な言動が目立ち、もの忘れが隠れてしまっていると、
初診時にはうつ病と診断されることが少なくありません。
患者の様子を経時的にフォローしていくことで初めて、
記憶障害や見当識障害が出現してきて、
若年性認知症に診断名が変更されるケースがあるのです。
(出典:ac-illust.com)
若年性認知症の診断が遅れる理由
もの忘れなどに気付いても『過労気味だから』などと、
まだ若いので放置してしまうことが多いようです。
また、
認知症の症状から出る【無気力】【暇さえあればゴロゴロしている】などの症状は周囲が問題視しにくいものです。
そして、
家族や会社の同僚の勧めで受診しても、
抑うつや過労、自律神経失調症、更年期障害などの診断を下されることもあります。
(出典:219.118.203.66)
若年性アルツハイマー型認知症は、もの忘れよりも機器操作能力や方向感覚の低下などが目立ち、
怒りっぽくなる、人の気持ちを理解しない、態度が粗暴になるなど、人柄の変化が現れることもあります。
若年性認知症では、
これらの症状が出そろうまでに時間がかかるという特徴もあって、
診断が遅れてしまうのです。
40~50代の働き盛りの皆さんは自分にも、周囲にも要注意ですよ❗️
最後までお読み頂きありがとうございます。