(出典:kinokuniya.co.jp)
皆さんおはようございます猫枕です。
毎度おなじみ、
伊古田俊夫先生の本の抜粋ですが、
今回は【高齢期の愛のかたち】についてお話致します。。。
子や孫との交流
高齢期の大切な生きがいの1つに子や孫との交流があります。
子が社会で活躍する様子や、
孫がすくすくと育つ姿を見守るのは、
この上ない喜びを与えてくれるものです。
が、しかし、
病気になった子供の看病や、
育児放棄された孫の養育の全責任を背負わされた時、
その負担はとてつもなく大きなものとなります。
これは決して珍しいことではありません。
愛情ゆえのストレスに押しつぶされることのないよう、
ご自分たち老夫婦だけで重荷を背負わないようにしましょう。
外部の専門家に相談することで道が開けてくるはずです。
孫の問題なら教育相談機関へ、
子の病気の問題なら医療機関や相談機関に相談してみましょう。
高齢期に長期間続く精神的な苦しみは、
うつ病や認知症に容易につながりますから。
「ロス」の悲しみと苦しみ
(出典:wowma.jp)
高齢者の愛は、
その深さ、大きさゆえに、
当人を苦しめることがあります。
例えば「ペットロス」
長年ともに暮らしてきたペットの死は独特の喪失感をもたらし、
特有の深い悲しみ、気分の沈み込みをもたらします。
高齢期は「ロスの連続する時期」です。
同時代をともに助け合って生きた、
親友や兄弟姉妹、親族、ペットとの別れや死があります。
ロスの厳しい現実を受け入れ、
無欲に淡々と生きていく覚悟も必要かもしれません。
恋する高齢者の結婚をどう考えるか
事例はそう多くないと思いますが、
老人施設の中でも恋は生まれています。
施設を出て二人だけでの生活を始める実例もあります。
が、
施設の中での「淡い恋」にとどめてお付き合いするのが適切なことが多いようです。
認知症は進行性の病気で、
先行きが不安定ゆえ、
一時の勢いに任せるのは不適切です。
男性は高齢期でも性的欲求が持続しているので、
その欲求の高まりだけで暴走したのでは問題です。
周囲の人たちは冷静な判断が求められます。
夫婦関係と認知症
(出典:info.ninchisyo.net)
核家族化時代の今、
人が認知症になり始める時の家族構成は、
夫婦二人暮らしであることが多いようです。
ゆえに、
片方が認知症に陥り始めた時、
配偶者の態度や対応の仕方が決定的に重要です。
『このアホ❗️』
『間抜け❗️』
などにとどまらず、
酷い暴言に苦しめられることは多いと思われます。
認知症が始まりかけた人に対して、
暴言や押し付け、問い詰めたり、ミスを責めたりすると、
急速に認知症を悪化させてしまいます。
家族に認知症の兆候がみられたら、
夫婦・家族関係を見つめ直すことが必要です。
安心感、優しさや穏やかさで夫婦関係を包み込めたら、
認知症の進行も穏やかになっていくに違いありません。
最後までお読み頂きありがとうございます。